当店で使用する塩は、ミネラルの豊富さ、塩味の出方(塩気を感じるタイミングも含め)、陰陽のバランスなどを総合的に、かつ官能的に判断して、3種類の塩をレシピや素材によって使い分けています。
よりしっかりしたジャンク感、なのにすごく体にいいというパラドクスを実現するためには、塩の使い方については魔法使いのようでならねばなりません。
1)「八福乃塩」
世界で唯一の珊瑚礁が隆起した島、宮古島の沿岸で満月の夜だけに取水され、古式の薪炊き(ガスは一切不使用、すべて薪だけで)濃縮して結晶化させたミネラルと癒やしの力いっぱいです。
販売もしています https://www.binchoutan.com/miyako/hachifuku.html
2)ヒマラヤ産ピンク岩塩
抗酸化力抜群でミネラル豊富なのヒマラヤ産ピンク岩塩。ネパールとパキスタン、インド国境あたりの岩塩は質が高く、古代に膨大な圧力を伴う地殻変動で結晶化した塩のため、非常に塩味がはっきりしています。しかし、欧州塩のような強烈さ、シャープすぎる感じがなく、オルタナティブ・ジャンクには必要なジャンク感をもたらします。
3)淡路島の藻塩
瀬戸内で今も生きる日本の塩づくりの原点とも呼ばれる製塩法「藻塩焼」で作られた海藻のミネラルいっぱいの淡路島の藻塩。塩味はまろやかで、うまみを豊富に含むので、化学調味料や酵母エキスなどの人工うまみに頼らず、食する人に満足感を提供するために特定のレシピに使用しています。
多様な塩の組みあわせで、全体としてしっかりとした味とうまみ、同時に健康をもたらすことを目的としつつも、合成・バイオ調味料の店内使用を一切排除することに成功しています。
しかし、こんなに普通は秘密にするようなことを、毎日連載していいのでしょうか・・・・
いいんです。きっと、いいんです。
うちのまねをしてくださるところが増えたら、それだけ外食のレベルが確実にあがります。相当な原価、相当な手間を覚悟しない限り、ほんとうに健康的でサステイナブルな食事は作れないからです。